檜洞丸2017年11月12日
いつもの訓練登山です。
さすがに山頂付近(1600m)は停滞していると寒くなってきます。11月中旬ですからね。今日は午前中の天候は快晴。富士山も美しく見えました。
通常6時間半の行程ですが今日は5時間を切ることができました。標準時間×0.77です。やはり登山口から檜洞丸山頂までの時間が鍵を握りそうです。
06時21分
日曜日で天候も良く紅葉も最盛期とあって、朝5時前に到着したものの西丹沢ビジターセンター駐車場は満車。向かい側のスペースに止めました。明るくなるまで仮眠します。仮眠中も頻繁に車が到着して駐車していたので今日は登山者が多いんだなと思いました。
6時がすぎると明るくなってきました。準備を済ませて6時半になったら出発することにします。
06時22分
先週よりもさらに紅葉が下まで降りてきています。昨日の天気予報はもともと良くなかったのでキャンプ場はガラガラでしたがキャンプ場から紅葉を眺めるにはちょうど良いタイミングです。
今日はだいぶ冷えています。体が温まるまではシェルジャケットを着ます。末端神経も冷えるので手袋をはめます。
06時55分
ゴーラ沢出会に到着。
今日は先週より水量は落ち着いています。岩の上をタイミングよく乗り上げて対岸まで渡れますが普段よりも水量そのものは多いような気がします。
この時期の西丹沢にしては登山者が多いです。登山者の多くは塔ノ岳を中心とした表尾根に向かうケースが多いため元来西丹沢はそこまで賑わわないのですが、時期や天候が良いからでしょうね。といっても表尾根に比べれば登山者の人数は少ないです。数名が自分より先に登っていたのですが、今日はタイムトライアルも兼ねていたのでペースが早く、結局全員途中で抜いていってしまいました。
07時01分
前回、あと数十センチずれていたら落石が頭部を直撃していたという修羅場です。今日はいつも以上に慎重に登っていきます。熊も怖いですがいきなり落ちてくる岩も怖いです。
前回は自然な落石でしたが、自分が落石を発生させないように注意しながら登っていきます。ごく小さな岩であっても凶器と化してしまうわけですから気をつけなければなりませんね。
07時39分
展望園地を過ぎると滑落注意ポイントを過ぎていきます。写真で見る限りは滑落するような場所には見えませんが、滑落するのは危険な場所とは限らないのは言うまでもありません。今日は枯葉が積もっていて足元が隠れているのでいつも以上に慎重に足を置いていきます。
08時04分
後半部分は高低差が一段と激しくなります。中にはこういった岩場を乗り越えて行く場所があります。
私は以前トレッキングポールを使っていたことがありましが、こう言う場所ではトレッキングポールは全く役に立ちません。檜洞丸山頂から犬越路に至るヤセ尾根の部分を頑張ってポールで降りている方を時々見かけますが逆に危険です。きちんと岩や木の枝などをホールドしながらクリアした方が安全です。
08時17分
頂上まであと少しです。
んん〜??
階段がないぞ〜
檜洞丸の登山道は現在整備中です。
登山道の整備といのは終わりがない道のりです。整備されて階段ができても時経つうちに崩落とともに流されてしまうといった姿を見てきました。ツツジ新道も過去に掛けた木橋が谷底に崩落しているのを見かけることができます。
08時21分
石棚山方面からの合流地点の少し手前に富士山の絶景ポイントがあります。ちょうど木がなく開けていて視界を遮るものがありません。
今日の富士山は見事に冠雪しています。先週同じ場所から眺めた時から降雪があったようですね。絵になっています。
08時36分
檜洞丸登頂。
標準時間だと3時間20分の行程を約2時間で登りました。それでも途中ペースダウンした場所もありますのでまだまだ改善の余地があります。次は2時間切れると良いですね。
さて、檜洞丸山頂は11月中旬だけあって寒いです。最初から長居するつもりはなかったのですがあまりの寒さに水分補給をして息が落ち着いて来た段階で「これ以上停滞すると体が冷えてくる」と思い、早々に出発することにします。
08時42分
山頂からすぐの階段は凍結しています。いかにも「滑りますよ」といった雰囲気を出しています。バランスよく足を下ろしてとにかく転ばないように気をつけて降りていきます。
そして今日も檜洞丸山頂(少し降りたところ)からの絶景を眺めます。
雲ひとつない完璧な青空です。
檜洞丸は丹沢山塊の中では2番目に高い山です(最高峰は蛭ヶ岳1673m)なのでそこからの景色は圧倒的です。
HP用の写真では判別できませんが、実はダウンサイズ前の写真を拡大するとこの位置から犬越路の避難小屋が見えているんですね。
遠くに見えるのは大菩薩嶺の方面でしょうか。先週は右の遥か彼方に北アルプスでは?と思われる山塊がごくうっすらと見えていたのですが今日はそこまでは見えません。 恐らくは北アルプスの方面は天候が荒れているものと思われます。
そして来ました富士山。
先ほども書きましたが今日は再度冠雪した美しい姿になっています。やっぱり富士山はこれでないと絵にならないですね。今シーズンで一番綺麗に取れたのではないだろうか?そう思って5月に登った時の写真を見たのですが、もやがかかっていてあまりクリアな感じではなかったです。ですからこれが今シーズンの檜洞丸から見る富士山のベストショットです。
08時47分
さて、絶景ポイントからの眺めを楽しんだ後は犬越路に向けて出発です。
標高が高い部分は霜柱ができていました。確実に季節は進んでいますね。
足跡があったので誰か先に行っているとは思っていたのですが、犬越路で情報収集した結果、昨晩山荘泊した方が先行して歩いていたようです。
09時07分
大笄の手前、神ノ川方面への分岐点です。
檜洞丸から30分程度で来れるので、純粋に景色を楽しみながら休憩をしたいのなら、あえて山頂は立ち休憩程度にして、ここでゆっくり休むという手もあります。もちろんここからの富士山の眺めは最高です。
さて、大笄を過ぎると登山道はヤセ尾根になります。鎖も設置されており、地図でも危険を知らせるマークが付されている場所になります。鎖部分の多くは使わずともクリアできますが(以前は鎖が無い場所が多かった)危険な場所であることには変わりありません。穂高の岩峰帯とはまた違った意味で緊張感のある場所が続きます。
何度も歩いている場所とはいえど慎重になります。
09時47分
ヤセ尾根地帯を抜けると最後は犬越路までの緩やかな稜線になります。ここまで来れば大室山へ登り返さない限りは下るだけです。
周囲の木々は完全に落葉しており冬の訪れを待つばかりになっています。それでも今日は日差しに照らされて晩秋の雰囲気を醸し出しています。
10時06分
犬越路到着。
5、6名の登山者が休憩していました。
ちなみに看板にも書いてありますが、ここは相模原市と山北町の界なんですね。こんな丹沢の奥地が相模原市だなんて信じられないですが、地図をみると相模原市は面積としてはとても広いというのがわかります。政令指定都市なので「区」があり、犬越路は相模原市緑区になります。ちなみに相模原市の最西端は大室山になります。
犬越路では水分補給と行動食を食べます。Soyjoyを3本持って来たのですが、1本食べただけで満たされましたので残りはお持ち帰りになってしまいました。この標高(1060m)まで降りて来ると停滞で冷えるということはないのですが、不必要に長い休憩はせずに下山していきます。
10時31分
用木沢出会までの道は東海自然街道と呼ばれています。最初はガレ場を降りていくので気が抜けません。
しばらく降りていくと所々に綺麗に紅葉した木々が陽に当たって登山者の目を楽しませて来れます。
10時44分
沢まで降りて来ました。昨日未明が強風だったためと思われますがだいぶ落葉しており沢筋の紅葉も期待していたほどではありませんでした。
今年は本当に天候に恵まれませんね。
10時54分
先週は台風の影響で落ちていた木橋ですが、今回は全て掛け直されていました。登山道の整備に感謝です。とりわけ写真の部分は橋が落ちていると渡渉が困難です。
ここから数百メートルは河岸を歩きますので、濁流になっている場合は完全にお手上げです。進路変更するか、犬越路まで戻って緊急宿泊したほうが良いと思います。もっとも濁流になるような天候の時には山に踏み入れないことが一番ですね。
ここまで来てしまえば、用木沢出合は目と鼻の先です。用木沢出会に到着は11時。西丹沢ビジターセンターは11時20分頃到着。今回は初めて5時間を切りました。
さて、次回は紅葉が終わって冬の装いになっているでしょうか。
お読みいただきありがとうございました。
2017年11月12日
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