私の登山記録

秋の穂高・涸沢2012(第3部)

3日目は早朝の出発でしたので氷点下まで気温が下がった稜線を歩いて行きます。奥穂高岳頂上手前でご来光を見た後、吊り尾根をトラバースし、重太郎新道より下山します。
 今回は時間的、体力的な関係で前穂高岳には登らずそのまま岳沢を下りて行きました。






05時40分
 穂高岳山荘でぐっすり睡眠を取る事ができました。迎えた朝は05時に出発予定だったのですが、すこし手間取ってしまい05時20分頃の出発になってしまいました。
 気温は氷点下1度くらい。今回インナー付きの冬山用の手袋を持って行きましたが、持って行って正解でした。丁度良い感じでした。また、マムートの厚手のフリースを持ってきたのですが、これをインナーで着て丁度良い感じでした。

 重装備をして最初の取付を登りきったところで日の出の時間となりました。
 ちょっと雲が多くて残念な感じでした。






06時00分
 徐々に周囲の景色が見えるようになってきました。
 ヘッドライトをしまい、朝の北アルプスを堪能します。起床してすぐに飛び出してきたようなものなので、ちょっとだけ辛いです・・・ 息がすぐに上がってしまいます。






06時15分
 奥穂高岳登頂。
 結構人が多かったです。皆ご来光をここで見たのでしょう。ま、団体客がいなかっただけ幸いです。中には西穂高岳方面へ行く人もいて「いつかは自分も」な〜んて考えながら、朝食を食べる事にします。






06時33分
 こんな絶景を見ながら朝食なんて最高です。朝食は穂高岳山荘定番の朴葉寿司です。これがまた美味しいんですね。でもちょっと失敗。暖かいみそ汁があればもっと良かった。コーヒーは持ってきたのですが、みそ汁までは頭が回らなかった(泣)
 さて、朝食を終えたらいよいよ吊り尾根に向かいます。






06時33分
 吊り尾根というのは何だか不思議で、こうやってみるとすぐに紀美子平まで行けそうなのですが、実際は結構時間がかかるんですね。

 基本的には岩場に慣れていないとかなりキツイです。山小屋も岳沢小屋まで下りないとないので、無理と思ったら涸沢経由で下山した方が良いです。時間もそんなに変わりません。






 

06時40分
 日が高くなるにつれて峰々が太陽に照らされていきます。
 何だか焼岳がカッコイイので写真に収めてみました。普段は特に注目もしないのですが、今日はついつい目が行ってしまいます。






06時42分
 南稜の頭に到着です。
 上高地や乗鞍岳が一望できます。

 この南稜の頭を過ぎると素晴らしい、というか凄まじいというか、うまい形容詞が見つからないのですが一気に高度を下げて行きます。






07時27分
 西穂高岳の稜線が見えます。次に北アルプスに来るのはもう雪山シーズンになってからだと思いますので、次回はあの稜線から今いる場所に向けて写真を撮っているかもしれません。






07時28分
 吊り尾根は奥穂高岳から紀美子平へ向かう場合、出だしで一気に高度を下げます。鎖を使って岩を下りて行く場面がありますが、結構斜度がきついので高度感があります。
 あとは写真のような急なガレ場や岩場を登ったり下りたりを繰り返して紀美子平へ到着します。






 

08時09分
 紀美子平に到着。
 ここで少し休憩をします。皆、ここにザックを置いて前穂高岳に登りに行っています。今日は前穂高岳の予定はないので、体が休まったら岳沢へ向けて下りて行く事にします。






08時28分
 重太郎新道は最初の出だしだけビックリなのですが、写真の箇所まで来てしまうと、後は普通に歩いて行けます。

 普通に歩けるといっても基本岩場ですので、慣れない人は難しく感じるかもしれませんが、写真の景色をみても分かるように凄まじい場所を下りているので、その中で普通に下りて行けるルートが開発されたというのは凄い事だと思います。






08時35分
 雷鳥広場に到着。
 ここで一息つけます。雷鳥広場はなんだか平たい岩が多く、不思議な場所です。さすが前穂高岳をスキップしただけあって、ここで休憩はしないで先へ進みます。






08時46分
 森林限界より上は見晴らしがよく、これから自分が歩いて行く道もよく見えるので気分が良いです。
 でも、景色に見とれていると、ズルッと転んでしまいそうになります。






08時56分
 高度が下がるとザレてきますので、歩き方に注意しないといけません。
 ポールを使っても良いかもしれません。
 実は、今回ポールは持ってきていたのですが、ジョイント部分が壊れてしまい使い物にならなくなったので、単なるお荷物となってしまいました。






09時08分
 岳沢パノラマと書かれた場所まで下りてきました。
 場所的には結構スリリングなところなのですが眺めは最高です。人がいなければここで休憩をとっても良いかもしれません。






09時08分
 その岳沢パノラマから見える景色です。
 先ほどの吊り尾根から見る景色と比べると、だいぶ高度が下がっていますが、視点が違うと見える景色もまた異なるものです。

 もうすっかり日が高くなり秋の上高地やその周辺の山が照らされています。






09時15分
 森林帯に突入します。
 森林帯に入ったものの、意外に視界が開けていて明るいです。とくに今回は紅葉が綺麗な部分もあり、とても楽しめました。






09時41分
 カモシカの立場に到着。
 ここで少し休憩&行動食を摂ります。下りと言えど結構体力を消耗します。適度な休憩が必要です。
 今日は土曜日だからなのか、登って行く人とすれ違う事が多いです。






09時55分
 涸沢とはまたひと味違った紅葉の美しさがあります。思わず立ち止まって見とれてしまいました。






10時10分
 とてつもなく長いハシゴが登場します。
 自分はこのハシゴを勝手に「メタルギアはしご」と読んでいます。理由はメタルギア・ソリッド3というゲームをやれば分かるはず。あの延々と続くハシゴを思い出さずにはいられません。
 ちょっとマニアックな話で失礼しました。






10時21分
 メタルギアはしごを下り写真のようなところまで来ればあともう少しです。

 下りる一方なので(当たり前だが)結構疲れます。とりわけ先ほどのカモシカの立場から先は事故が頻発しているので注意してください的な看板があるように、意外に危険な箇所がポロッと出てくるので用心しなければなりません。






11時00分
 岳沢小屋到着。
 一度雪崩で大破してから数年前に営業を再開した小屋です。もしこの小屋がなければ、上高地から穂高岳山荘まで山小屋が一つもない事になり、かなり過酷な状況になります。
 なのでこの岳沢小屋の存在は非常にありがたいです。






11時15分
 岳沢小屋から上高地はとくに危険な箇所はなく、写真のような道をひたすら歩いて行く形になります。
 上高地に近くなると森林が深くなるので展望はなくなります。






12時17分
 ここは本当に冷たい風が吹き出てきます。地下水の関係なのかどうか分かりませんが、夏の時期に来るとまるで天国のようです。
 今日も、夏の時期ほどではありませんが、ヒートアップした体を冷やします。






13時01分
 このすぐ先で上高地の散策路と合流し、登山道は終了します。
 上高地は人で溢れ返っていて逃げるようにバスターミナルへ向かいました。

 シャトルバスに乗って沢渡駐車場へ戻ったのが14時30分ごろでした。



 今回は「秋の穂高・涸沢」というテーマで登りましたが、まさにテーマにふさわしい3日間とすることができました。

 さて、次回の北アルプスからは冬山になる予定です。なので、ステージは西穂高岳の稜線に移ります。来年の春まで上高地や涸沢はお休みになります。




2012年10月14日




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