槍ヶ岳〜北穂高岳(第2部)
北アルプスきっての難所とされる大キレット。
ここが一般登山道とされていること自体に疑問符が付くのですが、要所要所に鎖やボルトが打ち込んであり、クライミングギアがなくても縦走は可能です。
昨日、槍ヶ岳を登頂しテントを張って迎えた朝は極上のご来光から始まりました。
まずは、大キレットの入口とも言える南岳まで縦走して行きます。
05時41分
槍の肩からのご来光です。
最高ですねー。
北アルプスで見たご来光の中ではトップクラスの美しさです。3日目以降は天候が下り坂になる予報でしたが、この時間は全くその気配は感じられませんでした。それどころか結果的には今日一日最高の天気でした。
05時41分
最初のピークとなる大喰岳が赤く染まっています。
登山道がはっきり分かります。
この時点では、天候が予報通り下り坂になると思っていたので、早いうちに出発しようと思い急いでテントを撤収して出発の準備をします。
06時20分
テント場を出発し、下りきったところが飛騨乗越。
あの漫画「岳」の牧さんの回想の場面で「飛騨乗越から先は風向きが変わるから気をつけろ」の台詞が印象的でずっと覚えていた場所。
ああ、ここがその舞台となった場所なんだ、って思いふけります。
06時54分
大喰岳登頂
槍の穂と槍の肩がよく見えます。
この時間にすでに槍の穂に登っている方がいました。
この方面に来る登山者はこの時間あまり多くはありません。結局、ここから先でであった方は皆、大キレット越えだったのでしたー。
06時55分
次なるピークは写真中央の中岳。
で、この写真にはその次の南岳と大キレットの終着点である北穂高岳も映っています。どれがどれだか分かりますか??
07時24分
中岳は頂上直下に少し岩が出てきます。最後はハシゴを使うので、トレッキングポールを利用されている方は、スペースのあるこの辺りでしまったほうが良いかもしれません。
その先は大キレットまで再びトレッキングポールを使うと楽です。
07時48分
中岳登頂
今日はずいぶん遠くの山まで見る事が出来ます。空気が澄んでいるのでしょうか。秋空ですね。
この頃になると、小屋泊の方(つまり荷物が軽い方)に一通り抜かされて最後尾になったような感覚になります。
マイペースで進んで行く事にします。
08時04分
中岳から先はご覧のようにガレ場になります。
ルートはちゃんとマーキングしてあるのと、実際歩いてみると、写真のような岩だらけなところでも、ルートは見て分かるので夜にでも来ない限りは迷う事は余無いと思います。
しかし、ガレ場というのは今ひとつ苦手ですね。もう少し上手な歩き方を身につけないといきませんね。ここを下りてくるだけで一苦労でした。
08時31分
そこから先は気持ちいいくらいの稜線です。
足下は基本岩ですので、慣れていないと足をくじきそうになってしまいます。ある程度こういう場所に慣れている方は本当に気持ちがいいと思います。
で、自分は慣れている慣れていないに関わらず、時間が押しているのが気になってそれどころではなかったのでした。
槍の肩から南岳までの稜線は時間があるときにまたのんびりと歩いてみたいなと思います。 正直なとこと、今回ももっとゆっくりと3,000mの稜線を満喫してみたかったです。
08時54分
天狗原への分岐です。
ここを分岐して行くと槍沢へ直接下りる事が出来ます。
ただ、何となく一般的でないような気がします。単に見落としていただけかもしれませんが、槍沢側からは分岐の道標がなく、「あの道無き道を行く人は何だろう」って思っていたぐらいですので。
そして、分岐を通り越して先に進みます。そう、あとは大キレットを超えて行くしかありません。覚悟を決めて足を運びます。
09時19分
南岳登頂
遠くの山がよく見えています。よく見ると富士山も映っていますね。
さて、ここに来るまでだいぶ疲れてしまいました。やはりテント泊だとどうしても荷物が重くなってしまうのと、ずっと3,000mの高度にいるので疲れやすくなっているのかもしれません。
でも、ここから先が今回の縦走の本番なわけです。ガンバレー!!
09時20分
そして目を前方にやると大キレットの入口である南岳小屋と終着点である北穂高小屋が見えます(ブログ用にダウンサイズした画像なので北穂高小屋はわからないかもしれませんが・・・)。
北穂高岳の頂上直下をここから見ると「クライミングギアが無くても登れるのだろうか」って心配になってしまいます。でも、ここまで来たからには引返す訳には行きません。まずは目の前に見える南岳小屋へ下りて行きます。
09時29分
南岳小屋に到着
本来なら昨日テント泊予定だったポイント。
この時間、登山者は一人か二人しかいません。ちょっと小屋の中に入って飲み物を飲んで休憩します。
さて、いよいよ大キレットに差し掛かります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
記事は第3部に続きます。
2013年9月30日
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