私の登山記録

秋の穂高・涸沢2015(第2部)

2日目は涸沢から稜線に上がっていくだけの行程です。
難所とされるザイテングラートもありますが、綺麗な紅葉の中を歩いていく感覚は素晴らしいの一言に尽きます。劇的な気象の変化もあり、自然の厳しさを垣間見た瞬間でもありました。






05時51分
モルゲンロート:朝日が穂高の峰々を真っ赤に染める現象です。
今朝は快晴です。
奥穂高岳や北穂高岳を往復する方は足早に出発していますが、なんて言ったって今日は稜線に登るだけの行程ですからゆっくりします。モルゲンロートを見終わったら二度寝します。






08時05分
この時間にゆっくり起きます(´∀`*;)ゞ
二度寝して普段ではあり得ない時間に起きても全く問題なく、周囲を見れば秋晴れの下美しい紅葉が広がっている。

最高です

本当に雲ひとつない秋晴れです。
もう、何もかもが最高でテンションMAX状態です。






08時25分
自炊と言えるほどのものではありませんが(お湯を沸かしただけだし・・・)、朝食を用意します。写真のアルファ米シリーズは以前に箱買いしているので(一応非常食という名目で)今回、急遽テント泊に変更した際に用意できた唯一の食材です。せめて暖かいスープとかがあると良かったけど・・・
アルファ米はお湯を入れて15分待ちます。待っている間にシェラフをたたんだりして効果的に時間を使います。

前回来た時は涸沢を9時に出発して丁度昼ごろ稜線に到着しているので、今回も9時の出発としています。ま、アバウトですが。
標準コースタイムだと涸沢から稜線(穂高岳山荘)まで2時間半となっています。わたしは標準よりノロノロなので、3時間程度を見込んでいます。






09時04分
これが夏〜秋の間だけ出現するテント受付小屋です。
ここで受付番号が書かれたプレートをもらいテントにわかりやすいようにプレートを下げておきます。翌日テントを撤収したらプレートをここに返納します。
シーズン終わり近くなると、ここには人はおらず涸沢ヒュッテ内で受付をし、シーズンの終わりにはこの小屋自体が解体されまて冬に備えます。






09時05分
そしていよいよ稜線に向けて出発します。
涸沢からは写真の場所(パノラマルート)と涸沢小屋のテラスの奥からいくルートと2通りあります。途中で合流するのでどちらから登っても同じです。なのでわたしはテント小屋のすぐそばのパノラマルートから登ることにします。






09時19分
しばらく登りました。
紅葉が綺麗な木々はありますが、こうやって近くから見ると大部分が落葉しているのがわかります。
ちょっと残念ですね。もう少し早ければ良かったのですけどね。それでも空の青とのコントラストがとても美しいです。






09時19分
抜けるような青空です。
一番右にあるとんがったのが涸沢槍。右のほうにいって次に高いのが涸沢岳。そしてくぼんだところにちっちゃく写っている茶色いのが本日宿泊予定の穂高岳山荘です。
こうして見ると距離的には近く見えますが、実際はザイテングラートと呼ばれる下のほうの岩場を登っていくので、かなり時間がかかりしんどいです。
なので急がず、素晴らしい秋晴れの下、美しい紅葉を眺めながらゆっくり登っていきます。






09時44分
途中、綺麗に紅葉した木々の間を抜けていきます。
鮮やかでいいですね。ちょっと休憩したりして息抜きします。空の青と紅葉の赤。自然のコントラストです。
今日はあまり風があまりありませんが、想像以上に涼しいのと湿度がなくカラッとしているので快適に登っていけます。登山のペースもかなりゆっくりです。






09時46分
この辺はまだ斜度があまりなく直登ではないので、比較的に楽に登っていけます。
登山道も基本岩ですが、ちゃんと整備されていて歩きやすいです。
ルートに丸印が付いていますが、明らかにどこがルートなのか見てわかるので安心して歩いていけます。

時々遠くからゴロゴロという岩が転がり落ちる音がします。
怖いなーと思います。もちろん万が一のために備えて登山用のヘルメットを着用しています。それでも落石に遭遇したらひとたまりもないですから気が引き締まる思いになります。






10時23分
さて、写真手前に岩場が見えます。難所であるザイテングラートの始まりです。ルートはこの岩場を登っていきます。
穂高の稜線を縦走する場合には丁度良いウォーミングアップゾーンです。初めて穂高に挑戦する人にとっては仰天ゾーンでもあります。






10時44分
さあ、そのザイテングラートです。すでに周囲の斜度がかなりの角度ですので、見た目はさほどでもないのではないかと錯覚してしまいそうですが、実際は3点確保しながら登るほどの岩登りとなります。
この岩場に取り付く前に結構広い場所があり休憩はここですることをお勧めします(って休憩のタイミングは人それぞれですが)。






10時58分
稜線のような岩場ではありませんが、岩場に慣れていないとかなりしんどいです。
どこに足をかければいいかわからずに苦戦してるお年寄りがいました。熟練した方が同行しているようなので、問題ないだろうと判断します。しばらくして「どうぞお先に」と譲ってくださったので先に行かせてもらいます。






11時20分
場所によっては鎖がついています。
鎖を使わなくても登れそうですが、そんなところで頑張ってもあまり意味ないので、しっかりと鎖を使って楽をさせていただきます。
これが稜線上なら確実に鎖などないな、って思いながらゆっくりと岩を乗り越えていきます。






11時23分
ザイテングラート上にある唯一のハシゴです。
これも稜線上なら無いな、って思いつつしっかり利用させていただきます。
実はこのハシゴ記憶が無いんですよね。つい最近取り付けられたのもなもか。それにしては随分古い感じがするし。ま、有れば有るでありがたいので、こちらもしっかり利用させていただきます。






11時33分
そしてしばらく登って振り返ってみるとだいぶ高度が上がってきたのがわかります。
右下に見える涸沢があんなに小さくなってしまいました。
昨日見上げていたのとは逆に見下ろしている感じです。目的地の穂高岳山荘までもう少しです。だいぶ疲れてきてます。






11時37分
「ホタカ小ヤ20分」と岩に書いてあります。
こういうのを見るとホッと安心します。現在11時半過ぎなのでほぼ予想通り3時間で涸沢から稜線まで登ることになります。体力もだいぶ消耗しているのと、3,000m近くの高度まで上がってきているので疲れやすくなっています。
無理し無いでゆっくり進んでいきます。






12時03分
穂高岳山荘着。
残念ながら完全に雲の中に入ってしまったようです。本当ならこの後小屋の受付をして軽食を食べた後、涸沢岳に登る予定でしたが、完全にガスってしまっているので止めることにしました。

宿泊の受付は12時30分からとのことなので、先にカレーとビールをいただきます。そういえば昨日も同じだったな・・・

で、時間になったので受付に行って予約していた者ですと伝え混雑状況を聞くと、そんなに混んでい無いし、布団一枚に一人で寝られるとの話だったのでテントにはせず小屋に宿泊することにします。この時点では明日早朝に出発予定でしたので、朝食は弁当にしてもらいます。

受付後、割り振られた布団で仮眠します。どうやらぐっすり寝てしまったようです。






17時12分
さて、夕食後外に出てみるとびっくり。

雪が積もっている(゚△゚;ノ)ノ

あんなに曇っていたのに快晴になっている( ‘o’)

ということで、話を聞くと、午後になってあられが降りだしその後雪になったとのこと。
うわー、確かに10月になれば降雪することもあるとは聞いていたが、まさか現実になるとは。






こうやって見てみると意外に積もっている様子。遠くの前穂高岳も白くなっているのでこれは吊尾根含む稜線全部積雪か?と予想します。

ここで考えます。
明日の行程をどうするか。もちろんアイゼンは持ってい無い。なので凍結してしまったら事実上アウト。少なくとも早朝の出発は控えようと決めます。
少し考え、明日の06時30分の時点で、涸沢経由で下山するかそのまま稜線を歩き予定通り岳沢に降りるか判断することにします。






17時15分
快晴なので綺麗な日の入りが見れるかなと思ったのですが、雲が多くて完璧な日の入りではありませんでしたが、逆に幻想的な絵になりました。
穂高岳山荘に初めて来たときに美しい日の入りを見たのですが、それ以来この時間になると決まってガスの中にはいってしまい夕日を見れなかったのですが、今日は運が良かったようです。

美しい夕日を見た後は小屋に戻り、ロビーで「岳」などを読んだあと明日に備えて就寝することにしました。






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